(個人的)山カメラ決定版! ローライコード入手

写真

 

前回のログで、既にネタばらしをしてしまったようなものだけど。
山用カメラの新調に向けて、「マキナプラウベル67」だ、「ニューマミヤ6」だ、やれ、パノラマカメラだと騒いでみたものの、実際には違うカメラを入手してしまった。
最初に思いついたものを、最終的に買わないのは、いつものクセか。
入手したのは、そう、ローライの2眼レフ。
最初は、フラッグシップの「ローライフレックス」にしようかとも思ったのだけど、結局は普及版のほうの「ローライコード」にした。

60年代以降つくられていたローライフレックス3.5Eや3.5F、2.8Fなどでは、レンズにカール・ツァイスのプラナーが付いている。
今使っているハッセルブラッドのレンズと同じなので、違うカメラでも、比較的近いトーンの写真に仕上がるだろう。
とはいえ、ハッセル一式より少しはマシになるけど、ちと重い(約1.2〜1.3kg)。
それに価格的にも、もう数ヶ月資金を貯めなくてはいけないので、安くて軽いローライコード(約0.86kg)に落ち着いたわけ。

 

具体的なモデルは、「ローライコード IV」。
中級デジコンくらいの価格で、手に入るので、いま求めているものとしては、これで十分じゃん、と。
後期ローライコードのレンズは、カールツァイス製のプラナーではなく、シュナイダー製のクセナーなのだけど、もちろん悪いものではない。
まあ、「ローライフレックス」というブランドイメージを尊重するタイプには、持っていて少し気恥ずかしさを感じるモデルではあるかもしれないけど。
ただ、「軽い」ということを最重要課題として考えるなら、こちらの「コード」の方がメリットが大きい。
Pentaxのお手軽なデジタル一眼レフ、K-xでもっとも安いズームレンズを付けて約850gだから、ローライコードならコンパクトなデジ一を持って行く感覚で、山歩きに行ける。
そもそもフィルムカメラで撮った写真なんて、質を決めるのはレンズとフィルムでしかない。
あとのボディは、堅牢性だとか操作性だとかの機能で、重くなっていくだけ。
そう割り切れば、レンズと暗箱が実用に耐えるだけしっかりしていれば、何でもいいって言ってもいいか、と。
ブローニーのフィルムじたいは、発売されているモデルに選択肢がなくなってきているので、あまり差を付けようもないし。
ローライコードにも、I型からV型まであるので、なぜIVを選んだかには、それなりにこだわりもあるのだけど、マニアックすぎるので、ここでは省略。
ともあれ、これを入手して、ようやくカメラの重量的には、約1kg減。
軽量化的には現代の感覚に近づいてきたか?という気もしたが、このローライコードの製造は50年代。
既に持っていたハッセルでさえ70年代の製造の個体なので、さらに遡っている…。
使用時の状態で、ハッセルと並べてみると、それほどサイズに違いはないようにも見えるけど。

(個人的)山カメラ決定版! ローライコード入手

収納時のサイズを比較すると、約2/3。ハッセルのレンズ分を節約できた感じ。

(個人的)山カメラ決定版! ローライコード入手

これだと以前チェストバッグ化しておいたモンベルのガジェットポーチにも収納できる。

(個人的)山カメラ決定版! ローライコード入手

軽く小さくなって、かなり満足!
あとは、実地で写りを試してみるのみ。
その前に、ローライコードを使って撮られたエルスケンの名作「セーヌ左岸の恋」で、気分を盛り上げておこうか。

 

森 薫

雑誌編集者、webコンテンツディレクターを経て独立。コロナ禍を機に半農半X生活へ移行、「X」は表向きライター業、実際は単なる車中泊トラベラー?!

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