NEMOのワンポールテント「META 1P」は軽量ハイキングの理想か?試し張りインプレ

キャンプ

 

いま最も気になるテントが、NEMOの2010年モデルのNEMO[ニーモイクイップメント]メタ1P

メーカーHPは、こちら
これまで、キャンプ用にgoliteのシャングリラ3があれば、だいたい事足りていたのだけど、歩きの場合、ちょっと持って行くのが面倒になってきて。
手軽にトレッキングに持って行けるテントが欲しいなぁと思い始めていた。

自転車ツーリング用に考えるなら、マウンテンハードウェアのギサロ1もアリかな、とか。

ただ、大前提として、平地から2000m以下の山をサイクリングorトレッキングするときの使用を想定しているので、自立する必要はないか。
ならば、思い切って、フロアレスのシェルターにしてしまおうかとも考えたものの、ぼくは虫にめっぽう弱い。なので、蚊帳は必須。
軽量なモスキートネットとしてアウトドア使用でも定評のあるブレットシュナイダー ポーラモスキートネット(重量133g)を、何かのツェルトと併用して使う手もあるだろう。

コストパフォーマンスを考えれば、GOLITEのシャングリラ1かシャングリラ2に、蚊帳付きインナーを追加するのが妥当かな?とも思い始めていたけど、踏ん切りがつかないままでいた。
だって、goliteのシャングリラ3を使っているわけだし。
そもそも、この手のシェルターはトレッキング・ストックを2本使って設営するのが、一般的なのだけど、ぼくは、ダブルのストックを使わない。というか、持っていない。
ストックが無いのは困るが、辛いときに、杖代わりにするだけなので、1本で十分。
使っているのは、SLIK(スリック)というメーカーが出している、カメラの一脚にもなるフォトストック3N

LEKI(レキ)にも同じように一脚になるシングル・ストック、シェラ フォトシステム があるけど、スペック的にはさほど変わりはないので(握り心地は、LEKIの方が良さそう、さすがアウトドア・メーカー!)、どうせなら変なものをと、SLIKのものにしてしまった。
あと、この微妙なグリーンは、滅多に見かけないので。
こんなように、昨秋から逡巡を続けていたのだけど、今春のモデルとして、NEMOのからMETA-1P/ニーモ・メタ1Pが出たことで、一気に解決しそうな雰囲気。
ストックを使って設営するようにデザインされているが、なんと1本で立つ!
それに、フロア&モスキートネット付き!
パッケージしたときの重さも、1.0kgと、そそるスペック。
唯一の問題は、さて、資金調達をどうしようか?ということだったりもするのだが…。

 

ニーモ メタ 1P、ついに注文しちゃいました!

昨晩、パッキングまでしたものの、仕事で急用ができ(アイスランドの火山のせい)、代休は明日にお預け。
さて、そんなストレスを解消するために、とうとう、気になって気になって仕方がなかった、NEMO META 1Pを注文してしまった。

今年の各ブランドのテントラインナップを見てから、1本のトレッキングポールで設営できるシステムといい、料理しやすそうな(これ重要!)広い前室といい、もうぼくのためにつくってくれたテントような錯覚に陥ってしまっていたくらいなので、当然の結果だろうけど。
ちょっと臨時収入があったので、GW前に何とか手に入れようか、と。
ふだん海外ブランドのギアの新品を購入するときは、海外通販で取り寄せているものの、ここ数ヶ月どこも「Out Of Stock」。
メーカーのweb直販はもちろん、webショップ系を探しても、全然見つからない。
なら、日本ではどうか?と楽天で探すと2店がひっかかる。
ただ、さかいやの方は売り切れ中だったさかいやも再入荷された模様(4/23現在)。
【2010NEW!】NEMO・META-1P/ニーモ・メタ1P『トレッキングポール設営式』
ODBOXには、まだ在庫があるよう。
<POINT10倍対象商品>【送料無料】NEMO[ニーモイクイップメント]メタ1P
ヤフーショッピングでは、ヒット無し。
独立系では、大阪のUTILITYにあるようだけど、値引き(ポイントなどを含む)なしで、通販というのは、ちょっと気が引ける。(*webのレポートは秀逸です!)

とりあえず、日曜に渋谷のODBOXに見に行ったら、在庫があった。
ただ、広げてもらったら、すぐ買ってしまいそうだったので、はやる気持ちを抑えて、軽くチェック。
まずは、思ったより収納したときに、カサがあるなぁという印象。
収納サイズは約15X15X20cmとのこと。
まあ、1人用軽量テントとほぼ同じ感覚か。
ただ、トレッキング時の荷物に関しては、基本的に重さはできるだけ軽くするようにしているが、嵩はあってもいいという考え方なので、まあ、ここはクリア。
生地に関しては、本体とフライが20D、フロアが30Dとかなり薄目のナイロンだけれども、床面積というか生地の面積が大きい割には、重量を落としているので、こんなところだろう。
ハードなコンディションのときには、少しキツそうだけど、そんな過酷なときには、使わないだろうから、大丈夫。
壁面(?)にインナーメッシュはついているものの、居室の上はシングルウォールなので、雨の時にはどうなんだろう? とか、結露に関しては?と気になる部分もあるのだけど、それは使ってみないとわからない。
というところまで、日曜に確認しておいて、今日の仕事帰りに、新宿のアウトドアショップに。
セールの割引チケットを持っていたので、もしあったらここで買おうと決めていた店頭に在庫はなく。
店員さんに訊いたら、「入ってくるって聞いているんですけど、全然入荷されなくて……」という答えだったので、嫌な予感が。
とはいえ、電話でメーカーに聞いてもらったら、「今週中には届きます」とのことで、一安心。
今日持って帰りたい気持ちはあったのだけど、ショップのセール割引、ポイント加算を考えれば、悪くない値段でゲットできたから、まあ、よしとするか。

 

NEMO META 1P到着!

注文していた「NEMO[ニーモイクイップメント]メタ1P」が届いているというので、今日ピックアップ。

NEMOのワンポールテント「META 1P」は軽量ハイキングの理想か?試し張りインプレ

とりあえず、本日は付属品のチェックと重量測定のみで。
デフォルトのまま、サイズを見ると、ナルゲンの600ml水筒4本分くらいのサイズ。

付属品は、ペグ6本とガイライン2本、補修パッチ。

そのまま重量をはかると、約1090g。あれ、1.0kgって説明書に書いてなかったっけ?

本体のみではかると、約900g。これはスペック通り。

ほかにペグは1本12g、ガイラインは2本で17g。まあ、そんなところだろう。
それにしても、しっかりしたスタッフバッグだなぁと、はかってみると、74g。

あ、「付属品込重量:1.0kg」というスペックは、スタッフバッグは除いた重さっていうことか。
このスタッフバッグ、締め口をロールできる防水タイプのもののだけど、ここまでしっかりしたものは要らないので、「go lite shangri-la3」の純正で使ってない袋(約20g)に入れておこうかな。

こっちだと1027g。

 

 

「NEMO META 1P」試し張り

ふだんは早起きなんてできないのに、こういうときだけはなぜかOK。

ただ、時間も15分ほどしかなかったので、張り方の美しさはご勘弁くださいませ。

それに急いで家を出てきたので、説明書を忘れてきたし…。

とはいえ、説明書をしっかり見ながらでしか立てられないのだったら、モノポールのテントとして失格だろう。

張ってみた印象を、一言で言うなら「面白いテント」。

良い意味でも、悪い意味でも。

それがどちらの評価になるかは、使う人というか、シチュエーションによると思う。

決して便利で万能なテントではないだろう。

まずはグランドシートとしてタイヴェックを。

以前使っていた自立式1人用のテントのために切ったもので、長さ190cm×幅90cmくらい。

使うポールは、SLIK(スリック)というカメラ機材メーカーが出している、一脚にもなるフォトストック3N

このまま使うか、新しくタイヴェックを切るかも、確かめようと思って。

その上にテント本体を載せてみる。

算数すればわかることだけど、用意したタイヴェックは両端とも30cm弱足りない。

いったん前室部分を広げて、ペグダウン。

ポールを入れれば、すぐ立ち上がる。

さすがモノポールのテント、とりあえず立てるのは、非常に簡単(だが、ここからの調整が難しいとも言えるのだけど)。

写真を撮っている時間を差し引いても、2-3分で立つ。

フロアは四角形で、その4辺にペグダウンしていけばいいだけので、「GOLITE シャングリラ3」よりも全然かんたん。

前室部分の広さはじゅうぶんだろう。

このテントを選んだ理由が、この前室の広さだったので、かなり満足。

雨の日、風が強いときに片側のキャノピーを風防代わりにして、煮炊きすることを想定していたので。

さて、ここからは内部を。

フロアの幅(91cm)はいいけど、問題は長さ。

スペックでは254cmあるのだけど、構造上たるむのは仕方がないことなので。

それがどれくらいかが気になるところ。

寝てみると、脚が壁にあたる。

もう少ししっかり張らないと、ダメだね。

ペグダウンの位置が緩かったのか、ポールの長さが少し短かったのか。

上部はシングルウォールなので、結露も気になるところ。

この両端の隙間には、荷物を放り込んでおけばいいやと考えていたのだけど、結露する環境で、ユルく張ったら、朝起きると荷物がビッチャビチャなんてこともありそう。

それと、どれくらい雨に耐えられるか。

強い雨のときは、タープポンチョとの併用も考えておこう。

これに関しても張り方がユルいと、水がたまる可能性もある。

内部の付属はシンプルで、このメッシュポケットくらいか。

後ろ側には、ベンチレーション。

ニーモ特有とも言える、大きなものだ。

ピシッと張り直したかったのだけど、時間切れ。

 

「NEMO META 1P」インプレ

NEMO[ニーモイクイップメント]メタ1P」を試し張りしたところで、改めて感じたのは、やっぱりクセのあるテントだなぁと。

個人的には、そこが気に入ったのだけど。

まず、設営の注意としては、自立式ではないので当然だけれども、ペグダウンはしっかりしておかないとピシッと立たないだろう。

ピシッと設営できないと美しくないというだけならいいけど、かなり快適さに影響する。

つまり、場所は選ぶ。

また、これももう少し実地で試してみないと正確なことは言えないけど、雨・結露などに対しては、ある程度、限界を低めに設定しておいた方がいいかもしれない。

今のところ、「草原系」とでも言えばいいのか、「森」系と言えばいいのか、何となくそんなテントのような気がする。

日本だったら「信越トレイル」なんかを歩くときが似合いそう(テン泊限定されているけど。参照page)。
まあ、ぼくの場合、基本的には奥多摩での使用がメインになるだろうな、と。

ルックスなど感覚に個人差があるものを除き(ぼくは大好き!だけど)、購入前からわかっていたことも含めてまとめるとーー。

メリットは、
1) 1本のポールでかんたんに立つ ← 個人的にはトレッキング・ポールは1本しか使わないので。
2) 広い前室 ← 多少の雨や風のときにも、ちゃんと調理はしたいので。また、荷物の整理が苦手なので。
3) 蚊帳・フロア付き ← 虫嫌いなので。

この3点に関しては、間違いはなかったので、個人的には大満足。

ただし、翻ってみれば、これらの要素を求めない人は、あまり手を出さない方がいいかな?っていう気もする。

1)に関して、最近トレッキング・ポールを使う人は、だいたいダブルだと思うので、モノポールにこだわる必要はないだろう。

2)も、調理にこだわらなかったり(ワンバーナーで済ませられるとか)、整理が上手い人には必要ないかもしれない。実際、これまで多くの人が、前室はほぼないと言っていい「アライ エアライズ1/GN」やシングルウォールのテントなどで過ごしているのだから。

3)に関しても、「ブレットシュナイダー エキストラライトモスキートネット」をはじめとする軽量な蚊帳と「MPI Outdoors(エムピーアイアウトドアズ)オールウェザーブランケット」などと併用すれば、設営に若干手間がかかるとはいえ、ツェルトでも十分な空間がつくれる。

どのモデルと比べるかにもよるけど、たとえば、「goliteのshangri-la 1」だと、フロア&メッシュ付きの「Nest」と合わせても、計963g(カタログ値)。

少し広いスペースが欲しいなら、「Golite Shangri-La 2」にしても、「Nest」とあわせて計1360g(カタログ値)。

さて、これをどう捉えるか?という選択になってくるのかもしれない。

こう書いていくと、なんだかあまり売れるテントではないような気が……意外と短命に終わったりして。

来期にはディスコンになったとしても、それはそれで、個人的には嬉しかったりもするのだけど。

ひとり頑固に末永く使い続けるつもりなので。

と言いつつも、この「NEMO[ニーモイクイップメント]メタ1P」の良さを既に感じている人は、ぼくだけじゃないようだ。

昨日、「MSR カーボンリフレックス1」がヤフオクに出品されているのを見つけたのだけど、そこには「NEMO META 1Pの方が私の旅に合っていたため、こちらのテントは手放すことにしました」と書かかれていた。

すっごく共感!

「旅のスタイル」がポイントで、それによっては、これ以上マッチするテントは今のところ発見していない。

 

 

 

森 薫

雑誌編集者、webコンテンツディレクターを経て独立。コロナ禍を機に半農半X生活へ移行、「X」は表向きライター業、実際は単なる車中泊トラベラー?!

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