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さて、今日のまな板の上に載る料理は、常温で保存できる食材のみでつくった鍋。
アウトドア料理と言って真っ先に挙がるのはバーベキューだろうが、次に来るのは、おそらく鍋でしょう。いろいろな食材が入れられ、栄養のバランスもいいし、何より調理が簡単なのが嬉しい。
たとえば、ソロキャンプのときでも、鍋は便利です。
夜間の気温が天然冷蔵庫になる時期に限られるが、夜に多めに鍋を作っておけば、翌朝、うどんを入れても良いし、米を入れておじややリゾットにしても楽しめます。しかも、一晩寝かしたダシ汁は、超美味。
さて、そんな便利な鍋だけれども、食材が現地調達できないトレッキングなどで、いかに作るか試してみました。つまり、常温で保存できる食材だけで、鍋をつくるとどうなるかな?と。
出来上がりはこんな感じ。
[山ごはんレシピ] ドライフード鍋
総合:★★★★☆
美味さ:★★★★☆(鍋のイメージとは少し違うかもしれないけど、かなり美味しい)
手軽度:★★★★☆(調理時間約20分〜)
コスト:★★☆☆☆(1人前=約500円〜。帆立を抜けば、さらに約150円は節約できる)
満腹度:★★★★★(分量の調整はできるので。餅・うどんなどまで入れれば、これだけで満腹)
携帯性:★★★★☆(1人前=約130g〜)
保存性:★★★★★(常温で数週間保存可)
*アウトドアでの調理を前提として上で、独断で評価しています
用意するモノ(1人前)
干し椎茸 3-4枚
高野豆腐 大1枚
桜エビ 少々
海鮮風味を強めるのと、出汁をだすために。
大豆ミート バラ肉風 3-4枚
もち 1個
マロニー 約20g
関西人(ぼくは違うけど)なら、鍋にはマロニーですよね。出汁がしみて、関西人でなくても鍋には必需品。
花麩 4-5個
ふつうの麩でもいいのだけど、ちょっと彩りが欲しかったので。
帆立の浜焼き
薬味用乾燥ねぎ 少々
やっぱり青物が足りないなと、申し訳程度にでも入れておきたい。
顆粒・昆布だし 少々
通常のだしでもいいのだけど、やっぱり鍋なら昆布だしか、と。干し椎茸や桜エビで結構出汁は出るので、調整レベルで。
材料の重さ:136g
まず定番の食材の重量チェック。ネギのみ、入っていません。
盛り盛りで136g。
軽いです。
「ドライフード鍋」の作り方
1) 水を400mlほど入れたクッカーに火をかけ、昆布だしを少量入れる
2) クッカーのお湯が温まってきたら、干し椎茸を入れる。
干し椎茸はお湯で戻すのに15分くらいかかるし、だしが出すために、最初に入れる。
3) 2)から5分ほど経ったら、高野豆腐と桜エビを入れる。
高野豆腐は、戻すのに、10分くらいかかるので。また、桜エビはだしを出すため早めに入れておく。
4) さらに5分後に、大豆ミート、餅、マロニー、花麩を加える。これらは調理時間が約5分のもの。
5) 出来上がり直前に、帆立を入れて、温める。
火を止めて、薬味用乾燥ネギをいれ、完成。
インプレッション
生鮮野菜が入っていないので、鍋らしさという意味では、少し物足りないような気もしないではありませんが。何とか帆立で鍋っぽさが出ているかというイメージですね。
ただ味は、どれも「含め煮」として使える素材なので、不味いはずがありません。栄養バランスとしても悪くないと思います。
ドライフードのみなので、重量が軽いのも、非常にありがたいです。
個人的には、トレッキング中盤以降に「もう一踏ん張り」という時に、よくつくっていました。たとえば、5日間ほどのトレッキングで、3日目辺り。少し短めの行程にして、体力を復活させようというときなんかですね。
この鍋をつくって思ったのは、常温保存できる食材を追求していくと、だんだんマクロビオティックに近づいていくことでしょうか。マクロビはそもそも日本の伝統食から生まれた考え方なので、昔の日本の人は、こんな保存食を食べていたんだ?と実感します。そういった料理が、アウトドアにも相性がいいというのは、ちょっと興味深いことです。
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