あまりにマニアックな写真話が続いたせいか、PV落ちていますが、何か?
めげすに、マニアックなカメラ話を最後にもう一個だけ、書いておこうかなと思っている。
これこそ、山やアウトドアには関係なさそうだけど。
それは、針穴(ピンホール)写真。
最近ではピンホール写真が撮れるトイカメラも出ている。
昨日紹介したステレオカメラも、トイカメラで出ているので、ぼくの発想は、最近トイカメラ化しているということか?
いや、中学生化かな。
でも、マジメに写真機の歴史を語るとしたら、ピンホールカメラは、カメラオブスキュラの時代から連なる最も原始的な写真システムでもあるわけだけど。
これまで、このブログで紹介してきたカメラを振り返ると、1眼→2眼→3眼とレンズの数が増えている。
数が増えれば、進化しているように見えるかもしれないけど、写真史からみれば、実は時代を遡っていることになる。
それなら、さらに遡ってしまえ!と考えれば、行き着く先にあるのは、そう、ピンホール(針穴)写真じゃないだろうか。
なぜ原始的かというと、レンズを必要としない機構だから。
カメラと言えば、レンズが付いていて当たり前だと思うかもしれないけど、カメラオブスキュラとは、暗箱に小さな穴から光を通すと、像が立ち上がってくるという現象を使っている。
17世紀の画家フェルメールは、このカメラオブスキュラを使って、下絵を描いたという説もある。
実際に、どんなものか観たい方がいたら、東京ミッドタウンにあるフジフィルムスクエア内の写真歴史博物館で体験することができるはず。
さて、レンズ交換式のカメラを持っていれば、自作したパーツで、ピンホール写真を楽しむことはできる。
レンズ代わりになる針穴は、アルミ板などに穴を空け、それを取り付ければいい。
ただ、針穴は 0.2mm前後という小ささで、しかもまん丸にしなければならないので、どれだけ精度が出せるかが問題。
もっと手っ取り早く楽しむには、販売されているアタッチメントを入手すればいい。
これ単体では1眼レフ(デジタルも含む)に付かないので、装着するためのTマウントも必要になるけれども。
ニコンやキャノンをはじめ、ペンタックス、ソニーなどの各社マウントの仕様に対応した製品が出ている。
探してみると、なんとナチュラムで売っていた。
そっか、天体望遠鏡にカメラを付けるときにも使えるマウントなので、確かにアウトドアグッズなのか。
ぼくの場合、35mm1眼レフは手元にないので、暗箱はハッセルを使う予定。
その場合、ちょっと改造が必要だけど、ちょうど明日休みなので、久しぶりに工作でもしてみようか。
ハッセルブラッドをピンホールカメラ化
さて、今日は、暗箱にハッセルブラッドを使ったピンホールカメラの改造を。
完成図は、こんな感じ。
入手した「Kenko ピンホールカメラレンズ02」は、1眼レフのレンズマウントに取り付けるタイプなので、そのままではハッセルには使えない。
そのための改造として、手っ取り早いのはボディキャップに、組み込んでしまうというもの。
ちょうど1つハッセルのボディキャップが余っていたということもあるけど。
もう一つ用意しておいた、Kenko Tマウントアダプター(今回はニコン用)は、ネジをはずし分解すると、写真のように2つのパーツになる。
で、今回必要なのは右側のものだけ。
加工としては、ボディキャップに取り付け用の穴を空けていく。
いろいろ方法はあるのだろうが、とりあえずドリルで大ざっぱに開け、ヤスリなどでできるだけ円に近づけておく。
それでも、組み込んでみると、隙間が出てしまうが、それは仕方ないだろう。
この隙間は、遮光する必要があるので、マウントを取り付ける際に、まず多めのボンドで塞いでいく。
裏側から、残った隙間には、より遮光性を高めるためにパテを埋めていく。
ボンドとパテが乾燥したら、少し見た目をよくするために、つや消しブラックのスプレーを吹いておく。
気持ちの問題かもしれないが、その方がより光線漏れも減るだろう。
塗装が乾いた後、ふたたび「Kenko ピンホールカメラレンズ02 一眼レフ用」を装着すれば、完成!
これで、ハッセルのボディにキャップをはめるように簡単に取り付けられる。
こんなものを作ってみたけど、何を撮ればいいのかイメージできていないのだけど…。
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