【セルフリノベーション】電気工事、水回りなどDIYでやれること、やれないことは?

セルフリノベ

 

セルフリノベの場合、DIYで何ができるか?

「家を自分でリフォームしてみたいな」と考え始めたときに、まず考えなくてはいけないのが、自分がどの範囲でできるのか?ということです。

どこまでDIYでできるかによって、物件の探し方や予算の立て方も、変わってきます。

このどこまでできるかには、「資格が必要なもの」と「自分の腕」という2つの要素がありますので、それぞれ紹介していきます。

リフォーム設計図

 

必要な資格

セルフビルドで家を建てたいというのでも、ほぼ同じなのでまとめて紹介します。

必要な資格の有無をリストアップすると、こうなります。

 

  1. 木造建物については、作ること自体に資格は必要なし 
  2. 電気配線をするには、電気工事士の資格が必要
  3. 公設の水道管に繋ぐ給水工事は、自治体の指定した業者のみが施工可
  4. ガスの工事も、自治体の指定した業者のみが施工可
  5. 電話線の配線も、資格を保有した業者のみが施工可

 

ただ、1.に関しては、「延べ面積が100㎡を超える場合は、その設計と工事監理は、建築士の資格を持った者でないとできない」という国の法律があります。

さらに、地方自治体によって制限が変わって、たとえば延べ面積が10㎡に限られるなど、実質アマチュアの新築は不可能な地域もあります。

申請書類

もう一つのハードルが、建築士資格を持っていない人が建てる場合、役所に出す申請書類がかなり煩雑になることです。

図面や構造計算書なども、建築士が行うより必要書類が多くなるのが一般的。これはなかなか難儀です。

申請書類一式を自分でつくれるなら、少なくとも設計に関しては建築士のレベルに達しているってことなので、もはやアマチュアではないですね。

私自身もそうなのですが、となると、古民家あるいは中古住宅のリノベのほうが現実的だという結論になる方も多いと思います。

 

電気工事、電気配線

法的に見た場合、素人がDIYできる電気工事の範囲は以下のようなものです。

 

  1. シーリング(設置場所)のある照明器具の取り付け
  2. 電球(600V以下)の交換
  3. 延長コードやたこ足配線の取り付け
  4. コンセントカバーの交換
  5. インターホン(36V以下)の配線
  6. 電気機器の電池の交換

 

器用な方からすれば、「え、こんなの工事じゃないじゃん?」と感じるかもしれませんが、これ以上の施工は、資格を持っている技師の仕事になります。

とくに配線に関わる電気工事は、感電のリスクがあるので、決して行わないようにしましょう。

とはいえ、住宅レベルの電気工事に関しては、「第二種電気工事士」の資格試験の難易度はそれほど高くないので、これを機に取得してしまってもいいと思います。

 

「電気工事士資格試験」に関してはこちら▽

 

上下水道

上下水道の工事に関しては、DIYですべてを行うことは不可能な領域です。

上水道の工事に関しては、

1.給水管引込み工事
2.屋内配管工事

という2つがありますが、どちらも施工をするには、「給水装置主任技術者」という資格が必要です。

さらに、1.の「給水管引込み工事」について、水道局が管理している水道管との接続には、役所が指定した業者ではないとできないので、資格を取ったとしても、水道屋さんになるのか?という問題も出てきます。

資格を取れば、2.の屋内配管工事は可能ですが、1.の「給水管引込み工事」ができないだけに、コスパが悪いかな?という気もしなくはないです。

下水道も同様で、浄化槽の設置から指定された排水路までの配管工事は「排水設備主任技術者」(国家資格)という資格が必要になります。

浄化槽までの配管は、DIYで施工することができます。

 

DIYでできる範囲は?

まったくできなくないわけではないようです。

行政区によって判断が違うので、グレーにはなりますが、自宅の敷地内に引き込まれている給水管の分岐や、延長を行うことはできる場合もあります。

例えば、菜園の水やり、洗車などで水栓が遠くて不便に感じるなど、近くに水栓を設置したいときなどに、行う方が多いようです。

また、公共の上下水道を使用していないエリアでは、上記の資格を持っていなくても、違法ではありません。

上水には井戸水などを使い、下水には自然浸透、トイレは汲み取りといった民家であれば、上下水道ともDIYでつくることはできます。

 

ガス、電話

ガス、電話は、複雑なので、業者に任せたほうがいいでしょう。

とくにガスに関しては、不備があれば危険を伴うので、プロに任せた方が安全でしょう。

 

必要な技術

ここからは、とくに資格を必要しない施工に関して、説明します。

ただ、当然、腕は必要になります。

難易度:低め

いわゆる日曜大工の延長線上でできるものです。

 

  1. 壁の塗装
  2. フローリング貼り
  3. 棚を作る
  4. 家具に塗装をする
  5. デスクを作る
  6. 室内用タイル貼り など

 

床交換

 

 

難易度:少し高め

資格は必要ありませんが、個人の知識や技術、センスが必要とされるところでしょう。

なので、できる人はできるし、できない人はできないってことになるのでしょう。

 

  1. 壁などの石膏ボードを貼る
  2. 壁の骨組みを組み立てる
  3. 造作キッチンをつくる
  4. 壁紙(クロス)を貼る など

 

 

難易度:高め(危険を伴う可能性がある)

 

  1. 天井の骨組みや、梁をかけること
  2. 柱回り
  3. 解体工事

 

 

まとめ:DIYでできること/できないこと

住宅をセルフリノベーションをする際に、やっていいこととやらないほうがいいことを紹介しましたが、イメージは付いたでしょうか?

実際のところ、どこをリフォームするかは、入手する物件によって千差万別ですし、その人が求めるところ、技術などに違いがあるので一概に言えない部分が大きいですが、ある程度事前にイメージしておいた方が、判断をする際に迷いがなくなります。

とくに物件を探す際に、どこまでが許容範囲かといポイントが見えやすくなると思います。

構造

私自身は、事前に以下のように設定しています。

業者などに任せること

  1. 構造まわり
  2. 屋根まわり
  3. 上下水道まわり
  4. 電話線引き込み

自分でやること

  1. 第二種電気工事士は、資格を取る
  2. それ以外は、ほぼすべて

古民家リフォームを前提に考えているのですが、上の「業者に任せること」の3.上下水道まわり、4,電話線引き込み(実質、ネットの開線)は、必須の費用だと設定します。

となると、1.の構造まわりと2.の屋根まわりにかかってくることになります。

物件探しで建物を見る際に、骨組みと屋根がしっかりしているかをポイントに選ぶ前提。

ここさえ、しっかりしていれば、リフォーム費用はかなり抑えらるはず。

予算が余れば、太陽光発電やコンポストトイレなどやりたいことはいくらでもあります。

うまくいくかな?

 

 

森 薫

雑誌編集者、webコンテンツディレクターを経て独立。コロナ禍を機に半農半X生活へ移行、「X」は表向きライター業、実際は単なる車中泊トラベラー?!

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP